京都駅裏散歩
京都駅の表玄関は、バスターミナルもある北口で、南口は最近開発が進んでホテルが建ち並び、外国人観光客がたくさん通るのですが、通りを一歩外れると昔からある路地が広がっています。新しい建物と古い建物が時代の緊張感を伴って併存しています。
鮮やかな郵便局の新しい看板。きっと少し前まで古い家並みに同化した小さな郵便局だったのではないかと思います。
狭い路地の向こうには車両お断りの赤いコーンが。ひょっとすると誰かの気の利いたいたずらなのかも知れません。
家の作りというのはわずかな時代の流れですぐに変わっていくものですね。
昔はこの路地にも子どもたちが遊んでいたのでしょうか。近くに小学校もあるので、きっとそうなのでしょうね。今はあまり子どもの気配を感じませんが。
住宅が密集している路地の電線は、規則的だけど複雑な配線をたどって、迷うことなく電気を家庭に届けています。きっと素人には分からない知恵がたくさん詰まっているのでしょうね。
バスが停まっています。観光客もここまではやってきません。市民の足です。
人の気配はあっても、にぎやかさからは遠い路地。すぐそこに新幹線がひっきりなしにやってくる駅があっても、時間の流れ方が違います。
ここだけ夏が居座っています。
着物を着た住民が行き交いそうな息遣い。窓や入口のちょっとした飾りに、時代と文化を感じます。
町とともに育つ果実。秋の深まりが道端に影を落とします。
秋ですね。そしてすぐに冬になりますね。