夏の天の川
写真を撮り始める前からずっと星空を撮りたいという欲求はあって、遡ればそれは小学校の教科書、そこにあった天体の運動を示す星の軌跡の写真を撮りたくて、マンションの階段から夜空にカメラを向けてシャッターを開けていたところにまで辿り着きます。まあ、撮れるはずもなかったのだけど。
でもまずは星の写真を、それから天の川の写真を、と思って、今年の夏になってようやく何十年か越しにそれなりの星の写真を撮れるようになりました。天球儀を使う必要もなかったのかもしれないけど、周囲は大きな公園で暗がりであったとはいえ、やはり街中ではあるので、天の川の姿は現像するまではっきりと見えなかったから、天球儀で星を止めて撮れて良かったのだと思います。
現像をして、天の川が浮かび上がると、「ああ、そこに星はあったんだな」と不思議な感慨が湧きます。見えないけれどもそこにあって、何かの形で辿り着くことができる場所。
夜中にひっそり家を抜け出して撮影に向かうのは、必ずしも居心地の良いことではないけれど、また晴れた日に出かけられると良いな、と思います。
ちなみに、ペルセウス座流星群は見れなかったし、撮れませんでした。